前回の続きです。
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我が家の次女の場合はただの鼠径ヘルニアにあらず。
なんと、一番避けて通りたかった嵌頓(かんとん)を経験してしまったんですねぇ涙
嵌頓は臓器が外に飛び出したまま戻らなくなり、そのままギュウギュウ締め付けられるのでものすごく痛いんだそうです。(次女談)
6時間以上経過してしまうと細胞が壊死してしまったり、最悪の場合死んでしまうこともあるので、決して侮れない病気です。
今回は次女の鼠径ヘルニアの手術の模様をお伝えしたいと思います。
それでは参りましょー!
手術は順番待ち状態
小児外科医の診察の結果、鼠径ヘルニアの存在が明らかになりました。
生後1ヶ月の時、ベテラン医師たちによって「確認出来ない」と言われたものが、4年の歳月を経て表舞台に現れた瞬間でした。
しかも触診したところだと、今回嵌頓を起こした右側だけでなく、左側も怪しいとな…。
チョーム
ゾッとしてしまいました。
もうああいうのは一度きりで勘弁して!!
子供が苦しむ姿なんて二度と見たくありませんよ~。
しかし、お医者様は言います。
「こちら側も嵌頓状態になることは、大いにあり得ます。鼠径ヘルニアがある時点でそういうリスクを背負っているということです。ただ…」
お医者様、そこで言い淀みました。
チョーム
「今回右側は手術をしなければいけませんが、症状の出ていない左側も一緒にってことは、原則出来ないんです」
ある確率が高いのに、症状がないから手術出来ないって…。
じゃあ、症状が出てしまったら、もう一回手術をしなくちゃならないってことじゃない!2回お腹にメスを入れなくちゃならないってことじゃない!
そんなのあんまり…。
と不満が残りましたが、そういう決まりだと言われた以上、どうすることも出来ませんね。
もう一方の、あるかもしれない鼠径ヘルニアが暴れ出さないように祈るばかりです。
そして手術日ですが、予約が取れたのは1ヶ月先でした。
子供の外科手術がとても多い上に、小児専門の大きな病院が1つしかないような地域なので、こればかりは致し方ありません。
普段の注意として、
- 再び嵌頓が起きてしまったら、6時間以内に病院に連れてくること(この場合自家用車で構わない)
- 嘔吐したり、意識が混濁しているなど明らかに様子がおかしいときは救急車を呼ぶこと
などを言われました。
入院初日
小児病棟は感染症防止ということで、大人以外は立ち入り禁止でした。
長女とまだ幼い三女は、遠方から祖母に来てもらい待合室で待機。
私と夫が次女に付き添い、看護師から入院説明を受けたり、執刀医や麻酔医から手術説明をうけたりしました。
入院初日はこんな感じであっという間に過ぎていきました。
この時の病室内の様子を書いた過去記事があります。
興味のあるかたはぜひ読んでみてください(^^)
手術日当日
前日夜から絶食だったので、食べたがりの次女は「お腹すいた~」連発でしたが、これから手術ということが分かっているので、こちらを手こずらせるようなことはありませんでした。
前日に手術の流れが分かる子供向けのDVDを渡され、それを診て予習していました。
恐怖心はあったはずですが、次女はそういう様子をあまり表に出さないタイプ。
普段通りどころか、いつもより物わかりが良く、終始ニコニコしている次女を診ていたら、私たち親の不安も幾分和らいでいくようでした。
「ねえ、今日手術なんだよ。怖くないの?」
という問いかけに、次女は、
「分かんなーい」
と相変わらず本音を漏らさず(^^;)
ただ、両親を独り占め出来ていることや、自分だけのために絵本やお菓子を買ってもらえたことが嬉しいんだ、というようなことは照れながら話していました。
いつも不憫な思いをさせていたんだなぁ涙、ゴメンよ次女。入院中はいっぱい甘えていいからね。
真ん中っ子って本当に色々我慢しながら、自分なりに消化して生きているんですね…。
浣腸の苦しみ
手術前にやることと言ったら、これですね。
恐怖の浣腸!!
私は出産時に浣腸を経験しているので、「出したい気持ちになるけどちょっとだけ我慢してね」がどれだけ酷なことか十分分かっております。
なので看護師さんに尋ねました。
「浣腸ってすぐ出したくなるじゃないですか。おトイレちゃんと間に合いますかね…」
「子供って意外と我慢出来るみたいですよ。痛い痛いって大騒ぎするんだけど、今までおトイレ間に合わなかった子はいなかったかなぁ…」
処置室からトイレまでは結構距離があります。
前日手術だった男の子はすごい声で泣き叫び、お母さんが抱っこしてトイレに駆け込んでいました。
私も次女を抱き上げて走らなければならないかな…
変に緊張し出す母をよそに、次女は冷静そのもの。
看護師さんに言われた通りにベッドに横になって浣腸をしてもらっていました。
浣腸って即効性がありますよね。
処置してもらって上履きを履いた瞬間、次女の顔が苦痛に歪みました。
ところが。
処置室を出て看護師さんに手を振るまでの間、次女は必死に冷静を装っていました。
なんと我慢強い…。
通路に出た瞬間「痛い、痛い」と半泣きでトイレにダッシュしましたけれどね笑
手術室の中で
そして迫る手術の時間。
父親とはエレベーターの前でお別れし、私と一緒に手術室に向かいました。
子供用のストレッチャーに乗せられて行くのですが、そのストレッチャーの小さいこと。
こんなに小さいのに、1人で戦いに行くんだね…。
そんな風に思ったらまたまた切なくなりました。
スリッパを履き替え、使い捨てタイプの帽子とエプロンを着用し、娘と一緒に手術室に入りました。
ずっと付き添っていたかったのですが、母親の役目は麻酔をかける間子供が不安にならないように見守ることだけ。
麻酔が効いたらすぐに手術室の外に出なければなりません。
手術自体は15分程度で終わるとのこと。
病室には1時間程度で戻ってこれるということでした。
後はお医者さん、頼みましたよ!
と、私も覚悟を決めて(笑)手術室を後にしました。
麻酔の影響で眠り続ける
手術は無事成功しました。
再び私たち夫婦のもとに戻って来た次女は、行ったときとはまるっきり違う姿になっていました。
目を閉じたまま微塵も動かず、口には酸素マスクが取り付けられ、幾分体も小さくなったように感じられました。
麻酔が完全に抜けるまでには時間がかかるらしく、次女は眠り続けます。
手術が無事終わったことは良かったけれど、麻酔の影響で目を覚まさなかったらどうしよう…。
私たち夫婦はお互いにかなりの心配性なので、不安に不安の上塗りをし、次女が目を覚ますまでの間ずっとソワソワしていました(^^;)
悪夢再び
こうして、嵌頓から始まった次女の鼠径ヘルニア手術は一段落付き、晴れて幼稚園にも入園し、しばらくは元気に過ごしておりました。
ところがその数ヶ月後…。
「ママ~、なんかお腹から変なの出てる~」
なにぃ?!
言われて衣服をめくり上げると…。
ひ、ひ、ひ…。左側~~!!!
見事に左側のヘルニアが飛び出していました(苦笑)
しかし、今回は嵌頓にはならず、ゆっくり押してあげたら引っ込みました。
そしてまた話は振り出しに戻ります(^^;)
お腹は短期間のうちに2回切ることになってしまったけれど、一度経験済みなので、2回目の手術の時の次女の肝の据わりようは板に付いていました。
「浣腸イヤなんだよね…」
なんて呟いてはいましたが、泣くこともなく淡々と自分のやるべきことをこなしているといった感じ。
我が娘ながらその貫禄に感心してしまいました(^^;)
まとめ
それでは最後に。
今回の嵌頓から手術までのことをまとめてみたいと思います。
- 医者が若いとなんとなく不安になりがちだが、ベテラン医師が気付けなかった病気を見つけたりすることもあるので、外見で判断してはいけない(むしろ、しっかりと診察してくれる傾向がある)。
- 嵌頓を起こす数日前から症状が出ていることがある。
- 鼠径ヘルニアの嵌頓は明日なるかもしれないし、3、4年後になることもあるので、決して油断できない。
- 嵌頓を起こしたら6時間以内に病院に行く。
- 鼠径ヘルニアの手術は一泊二日。
- 症状がない鼠径ヘルニアも一緒に手術してほしい、は原則ダメらしい。
以上でした-!!
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