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子供が脇腹を痛がって泣きながらうずくまってしまった!考えられる病気とは?

大泣き

これは我が家の次女の体験談です。

もし、お子さんが脇腹を痛がって今までと違う泣き方をしたら、衣服をめくって皮膚の状態を見てみてください。

固い盛り上がりや、しこりが出来ていませんか?

横にさせようとすると、泣いて抵抗しませんか?

それは鼠径ヘルニアの陥頓(かんとん)という症状かもしれません。

陥頓(かんとん)を起こすととっても危険

鼠径ヘルニアは子供の1~5%に発生するといわれています。

原因は先天的なものが多く、本来なら次第に閉じていくはずの腹膜が開いたままになり、そこから腸などの臓器が飛び出してきてしまうのです。

女の子の場合は卵巣が出てくることも。

ほとんどの場合は、一か月検診やおむつを交換している際に発見されることが多いのですが、中には発見されずにそのまま成長してしまうこともあります。(我が家の次女も半分はこれ)

鼠径ヘルニアは、見つけ次第早めに手術をしなければなりません。

というのも、放置しておくとやがて押し戻そうとしても戻らない陥頓(かんとん)という症状を引き起こしてしまうのです。

腸や卵巣が飛び出したまま、ギュウギュウ強く締め付けられるので、相当痛いみたいです。

このままの状態で放置してしまうと、やがて血流が圧迫されたり、卵巣捻転をおこしてしまったりして細胞が壊死してしまい、とても危険な状態に陥ってしまいます。

(我が家の次女が運ばれた病院では、6時間以内に何らかの処置をしないと命の危険、と言われました)

生後間もないのに手術?!と不安になってしまいますが、見つけ次第早めにというのが子供のためにも最善の方法ということですね。

ここからは、我が家の次女が経験した嵌頓(かんとん)の記録です。

陥頓発症2日前から体調不良を訴える

後から思い返すと、発症の2日ほど前から体調不良を訴えていました。

普段車酔いをすることはほとんどないのですが、習い事に向かう道中「なんか気持ち悪い」と言ってゲッソリしていました。

その後腹痛を訴え、慌ててレッスン教室のトイレに駆け込みました。

しかし、便が硬くてなかなか出てこず、痛みと苦しさで泣き出してしまいました。(この日のレッスンは出来そうにないのでお休みしました)

翌日も運転中に「おなかが痛い」と言い、急きょデパートのトイレに駆け込みました。

顔色が優れず体もフラフラしていましたが、熱などはなく、症状が治まるといつもの元気な次女に戻っていました。

頭の中は「?」状態でしたが、このときはそんなに深く気に留めることはありませんでした。

発症前日、父とアクロバティックな遊びで盛り上がる

Xデーの前夜には、父親が久しぶりに早く帰ってきたということもあって、三姉妹で父親に群がり、アクロバティックな遊びで盛り上がっていました。

足を持ってクルクル回してもらったり、飛行機をやってもらったり、子供たちは楽しいでしょうが、見ているこっちは落ちやしないかとハラハラドキドキ。

後から思い返すと、このとき一番「キャーキャーギャーギャー」騒いでいたのは次女でした。(普段から一番うるさい汗)

相当腹圧がかかっていたことでしょう(^_^;)

そしてXデー

それは夕食の後に起こりました。

普段から好き嫌いが多く、野菜全般苦手な次女。

下手をすれば栄養不良を起こしかねないので、極力食べさせるようにしてきたのですが、この日はどうしても食べたくないと言ってそのまま箸を置いてしまいました。

ずっと体調不良が続いていたので、その影響かな?と私は軽く考えていました。

「なんかお腹痛い」

そう言って子供椅子から立ち上がった次女に、

「おトイレ行ってきなよ」

私はいつものセリフを吐いたのですが、お腹痛い…と消え入りそうな声で呟いたまま、次女はその場に座り込んでしまいました。

「お腹痛いって…。今日うんち出た?もしかして詰まってるんじゃない!?」

赤ちゃんの頃、しつこい便秘に苦しんだ経験があるので、次女が腹痛を訴えると、私の中ではイコール「酷い便秘」と図式が出来上がってしまうんですね(-_-;)

しかし、次女はもう立ち上がることも出来なくなっていて、息も切れ切れに「痛い、痛い」と弱い泣き声を上げました。

明らかに普通とは違うということが分かりました。

私はすぐさま次女に近づき、

「どこら辺が痛いの?」

と服をめくり上げました。

すると、右脚の付け根あたりが小さく腫れ上がっていました。

私はゾッとして夫を呼びました。(夫は長女、三女とテレビを見ていました)

近づいてきた夫に、

「ここ、腫れてない?!」

と尋ねると、

「本当だ、腫れてる!」

夫がそっと触れたら、「痛い~!」と尋常ではない声を上げました。

「ちょっと横になった方がいいよ!」

私は次女を横たわらせようとしました。

すると、次女は泣き叫びながら抵抗しました。

「寝ると痛い~!!」

そう言っている間にも、腫れはどんどん輪郭を帯びて固くなっていきました。

こういう時は落ち着くのが一番ですが、子供が苦しんで泣き叫んでいる様子を見てしまうと、もう冷静ではいられなくなってしまいますね(T_T)

夫は判断力、行動力のある方で、こういう時はこうしよう!とすぐ体が動くタイプなのですが、この時ばかりはただの猪突猛進になってしまっていて、

「すぐに病院に連れて行こう!」

と自分で車を運転して行こうとしていました。

「いやいやいや!救急車呼ばないと!」

「だってこんなに苦しんでいるんだから、すぐ連れて行かないと!」

「鼠径ヘルニアの嵌頓の可能性があるから、すぐに救急車呼んだほうがいいよ。救急車に乗ったら、病院に着くまでの間も対処してもらえるでしょ!」

動揺の中で、私が鼠径ヘルニア、嵌頓という言葉にたどり着いたのにはわけがあります。

それについては後でじっくりお話いたしましょう。

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救急車の中で

しどろもどろになりながらも、どうにか119番通報し、住所と次女の症状を伝えることができました。

救急車は10分もかからないくらいで到着し、私が次女の付き添いとして乗り込みました。

この時私は母子手帳を持参していました。

なぜなら、そこに次女が誕生してからの記録を細かく書き込んでいたのです。

横たわると痛みが強くなるので、次女はストレッチャーの上に泣きながらチョコンと座っていました。

私は傍らで抱き寄せ、隊員の方に状況を細かく説明しました。

心臓がバクバク言っていましたが、頭は割と冷静で、痛みが発生した時間や症状などを正確に伝えることが出来ました。

おそらく、「鼠径ヘルニアで嵌頓を起こしているのかもしれない」という認識が頭にあったからなのかもしれません。

これが何の心当たりもない、どうして痛がっているのか分からない、という状況だったら、怖くて悲しくて、冷静でなどいられなかったことでしょう。

それでは、どうして私は次女の脇腹の痛みから「鼠径ヘルニア」「嵌頓」を導き出せたのか?

1ヶ月検診で一度鼠径ヘルニアを指摘されていた

次女を出産したのは産婦人科専門の大きな病院でした。

ここは小児科も併設されているのですが、常勤医師はおらず、近隣の小児科専門病院から医師が数名日替わりで来ていました。

次女の1ヶ月検診の時の担当は、まだお若い男性医師。

体重や身長、胸囲などを測った後診察になったのですが、脚の動きやシワの数などを調べた後、次女の脚の付け根辺りに触れたまま「んん…」と考え込んでしまったのです。

あの不穏な時間…。

思い出すと息が詰まります(^^;)

しばらくすると、

「お母さん、覚悟して聞いてくださいね…」

医師は深刻そうな表情を向けてきました。

何何何何何……!!

「実はですね…」

ここで鼠径ヘルニアの疑いがあるという話をされ、一通りの説明を受けました。

しかし、次女の場合はヘルニアがあるようにも感じられるが、実に微妙なところらしく、1週間後に小児外科専門の医師が来るので、その時にもう一度詳しく見てもらうようにと言われました。

下手をすれば即手術…という話を聞き、生まれて間もない小さな次女を抱えて途方に暮れたことをまだ鮮明に覚えています。

あのときは本当に涙が出てきました(T_T)

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専門の小児外科医が鼠径ヘルニアはないと言う

1週間後に小児外科専門のベテラン医師に診察してもらいました。

その結果…

「んん…。触れてみたところ、鼠径ヘルニアっぽい感じはないかなぁ…。1ヶ月検診の時はどういう状況でした?お子さん泣いてた?」

「はい、泣いていました」

「お腹に力が入ると分かる場合もあるんですよ」

しかし、この日に限って次女はご機嫌で泣く気配もなく…苦笑

診断結果は、

今のところ確認出来ない。来週また別の小児外科医が来るから、その時にもう一度見てもらって!

ということで、保留。

来週来る医師は本当に腕がよくて知識もあると言うので、次は解決するかな?と思いながら1週間後にまた受診しました。

しかし、この時も、

触診した限りでは、鼠径ヘルニアがあるような感じはない。

腕が立つと評判の医師の診断も、前医師と同じでした。

じゃあ、あまり心配する必要なかったのね!と安心する私に、医師は言いました。

「ただ、今分からないというだけで、中には3歳とか4歳になって突然出てくる子もいるから、常に注意して見ていてください。」

この時に、嵌頓(かんとん)という怖い症状についての説明を受けたのでした。

しかし、この後の2ヶ月児検診の時に再び別の若い男性医師の診断を受けて、

「鼠径ヘルニアはありません。大丈夫です」

と決定打を打たれたことで、なんとなく安心しきってしまいました。

そして家族の間でも、

「一番最初に診断したあの先生、いったい何だったんだろうね。なんか余計な心配いっぱいさせられちゃったよね」

と、呆れた話の1つとして収束していったのです。

まさか、本当に4歳になってから腸が出てくるだなんて…思ってもみなかった(T_T)

少し長くなってしまったので、次の記事にまとめたいと思います。

後半もぜひ読んでくださいね!!

 

応援よろしくお願いします!!

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