次女が幼稚園で、ある特定の女の子2人に意地悪をされています。
内容はこんな感じ。
- その子たちのお気に入りのお友達と、次女が楽しそうにしているところを見ると、「○○ちゃんと喋んないで!」と割り込んできて、お友達を連れて行ってしまう。
- 女の子たちに、我が家の次女とは遊ぶなと言う。
いわゆる仲間はずれです。
けれどその女の子2人、たまに気まぐれを起こし、優しくしてくれるときがあるみたいで、次女は帰ってくるなり嬉しそうにその話を私にしてくれるのですが、内容を聞いてみると「ん?」と思うことがたびたび。
1人の女の子(以下A)がいつものように次女に意地悪をしたら、もう1人の女の子(以下B)が、
「○○ちゃん(次女)はまだちっちゃいんだから、一緒に遊んであげな」と言ってくれたとか、
「Bちゃんから手作り工作もらった」と言って、壊れかかったとてつもなく大きな工作を抱えて持ってきたとか…。
私の解釈としては、
- うちの子はみんなと同じ年だし、決してちっちゃくはないよね。何でBちゃんはちっちゃいなんて言うんだろう?(小馬鹿にしてるのか?)
- その巨大な工作、もしかしたら処分に困ってうちの子に押しつけただけなのでは?(自己主張出来ないから丁度いいや的な?)
となるわけですが、次女は常に冷たくされているので、気まぐれで優しさを見せられると、それだけでも心が軽くなるみたいです。
そんな健気な姿を見ていると、私は切なさと静かな怒りで涙が出てきそうになります。
先生に事情を話す
次女は思ったことを胸に秘めて、グッと1人で我慢するタイプです。
明らかにぼんやりとしていて、歩みもおぼつかないような状態になるので、私はすぐにいつもとの違いに気付きます。
「Aちゃんたちにまた何か言われた?」
と聞くと、案の定。
しかし、ここでも実際に起こった出来事を淡々と話すだけで、感情的なことは何も言いません。
長女だったら、
「なんであんなこと言うんだろうね?」
とか、
「あの子はどうしてああなんだろう」
的なセリフが出てくるのですが、次女にはまったくそれがないので、心の状態を探るのが一苦労。
しつこく聞くと「ああ、もう!知らないよ~」と逃げてしまうし…。
折良く二者面談があったので、担任の先生にこれまでの経緯を話しました。
先生は引っ込み思案でマイペースな次女をなにかと気にかけてくれる、とても良い先生。
先生には本当に恵まれたと思います。
2人の女の子に意地悪をされてるという話を真摯に受け止めてくれ、「何かあったときはいつでも遠慮なく言ってください」と言ってくれたので、こちらとしても安心してお任せすることが出来ました。
しかし子供のことですから、一度注意されてそのときは良くても、またすぐに忘れて振り出しに戻ってしまいます。
幼稚園から帰ってくるとパッと表情が明るくなり、朝になると途端に硬直して何も出来なくなってしまう次女の姿を心配しながらも、毎回のように幼稚園に連絡を入れるわけにもいかないので、しばらくは様子を見守っていました。
頭を数回叩かれる
「Aちゃんたちに意地悪言われたら、先生に言うよとか、園長先生に言うよって言えばいいからね」
など、色々と対処法を教えてみましたが、我が家の次女の場合、その一言が言えたら苦労しないんですよね。
それが言えないから、笑ってごまかしたりうつむいてだんまりを決め込んだりして、余計相手をつけあがらせてしまっているんだと思います。
しかし、そこは性格ですし、「簡単なことだよ?」とたたみかけたところでどうしようもないので、結局出来ることと言ったら、見守ることだけ。
1回ごとに親が首を突っ込んでいたら、子供が困難に立ち向かう機会を奪うことにもなってしまうし、先生方の園教育の妨げにもなってしまうことでしょう。
それこそ、過保護のモンスターペアレント扱いを受けること必至。
言葉足らずが原因でモンスターペアレントに。でも言いたいことは言いたい!しかし、娘大好き心配性の夫は、
「今日こういうことがあって、娘も落ち込んでいた。それとなく様子を見ていてくださいって言うのは、別に普通のことだよ。苦情でも何でもないんだから気軽に話してきてみなよ」
と言うのです。
口下手の私に、ものすごくハードルの高いことを言うのです(~o~)
何でもないことのようにサラッと言えたらいいのですが、私の場合は十中八九深刻な感じに捉えられてしまうんですねぇ。
なにかと誤解を招いてしまう傾向があるので、本当に許容しがたい状態にならない限りは、積極的な行動は控えようと心に決めていました。
私のせいで娘の園生活が余計複雑なものになってしまったら、困ります。
しかし、突如として許容しがたい現実はやってくるんですね。
ある日、次女が何かをこらえているような声で言ってきました。
「Bちゃんに頭を何回も叩かれた」
またBか!
どんな経緯で数回も叩かれるような状況になったのか尋ねると、
「○○ちゃんと喋っちゃダメって…。帰る時まで叩いてきた」
それを聞いて、私は怒りで涙がこぼれそうになりました。
こういう時に電話をするのは良くない、冷静になってからとは思いましたが、堪えきれずに幼稚園に電話をかけ、事情を尋ねました。
先生がおっしゃるには、
- ケンカをしているような感じではなかった。
- Bが一方的に強く叩いている様子もなかった。
- どちらかというと、2人でじゃれ合っているような感じ。
- 娘もニコニコしてやり返していた。
どうやら、見た感じ深刻な様子ではなかったそうです。
とはいえ、頭を叩くという行為は許されることではないので、今後しっかり指導していきます。とのことでした。
電話を切ってから、次女にもう一度聞いてみました。
「頭叩かれて嫌だったんだよね?遊んでいたわけじゃないんでしょ?」
「嫌だった。11回も叩いてきた。お帰りの準備の時まで」
推測するに、先生が見ていたのは頭を叩かれた最初の方だったのだと思います。
次女は嫌だなと思う気持ちを笑って誤魔化していたのでしょう。
その様子を見て、先生も深刻な状況じゃないと判断した。
しかし次女その行為が、Bちゃんをつけ上がらせてしまった。
この子は何をしても怒らない。先生にも言わない。それを知っているからこそ、気にくわない次女を感情の赴くままに攻撃し続けたのだと思います。
これも推測でしかありませんが、叩かれながら回数を数えていた次女は、途中から1回たりとも笑ってなんかいなかったはずです。
時に気まぐれで優しくされ、時に辛い仕打ちを受け、次女はすっかり感情をコントロールされてしまっています。
「毎回そんな嫌な思いをしているんだから、その子とは離れていなよ。別にいくらでも優しいお友達いるでしょ?」
と私が言っても、次女はなかなか納得しません。
極端な話、DV被害を受けている妻(夫)が「そんなに辛いならなぜ離婚しないのか?」という問いに「あの人の優しいところも知っています」と答えるのと似ているような気がします。
多分、鋳型は一緒でしょうね。
意地悪な子供の親
私の心境を複雑にしているのが、ここ。
意地悪な子供の親は決して意地悪ではないというところ。
Aちゃんの母親は、Aちゃんの性格を熟知していて「うちの子こういう性格だから、もし嫌な思いさせていたらゴメンね」と前もって頭を下げてくるようなタイプ。
いつも気さくで話上手なので、口下手な私でも会話をしていて苦でありません。
Bちゃんの母親も気さくで、どちらかというと園でもリーダー格。
自分の子供が間違ったことをしていたら、ちゃんと叱ることが出来るタイプだと思います。
そういう雰囲気を知っているからこそ、私はどういう接し方をすればいいのか分からなくなってしまうのです。
毎回送り迎えで顔を合わせているので、今後の付き合いに亀裂が生じるような行動は取りたくありません。
しかし、娘が意地悪されて毎回苦しい思いをしているのに、それを相手側がまったく分かっていないという状況に、やきもきもする…
結局出来ることと言ったら、あいさつを交わす程度の浅い仲でとどめるということだけ。
小学校も同じだし、これからの長い付き合いのことを考えたら、こうすることが一番なのかもしれません。
次女の園生活が楽しいものになるために
Bちゃんに頭を叩かれたという話を聞いて、夫が立ち上がりました。
娘を心配するあまり煙たがられる場面も多い夫ですが、こういう時に率先して立ち上がってくれるところは、本当に頼もしいです。
早めに仕事を切り上げて園に足を運んでくれました。
「先生のプレッシャーにならないように、言葉を選んでちゃんと話しをしてきたよ」とのこと。
実際に話した内容を聞くと、あらためて「口がうまいな~」と思ってしまいました。
さすがMr.コミュニケーションです(^^;)
口下手で人見知りじゃ人生つまらない。コミュニケーション能力の高い人にはある特徴があった。翌日、先生から呼び止められて、次女とA、Bちゃんたちの今日一日の様子がどんなだったか教えてもらえました。
後から次女に聞いたところ、Bちゃんは次女の頭を叩いたことを先生に叱られたそうです。
そして、その日は次女のおふざけにAちゃんBちゃんが大笑いしてくれたとか、おままごとにも混ぜてもらえたとか、平穏な一日だったようです。
これが長続きしてくれれば…と願ってやみません。
さいごに
園の中で自分の子供がどんな風にお友達と関わっているのか、それが見えないので「意地悪された」と聞くとついつい深刻になってしまうのが親というもの。
中には「先生ちゃんと見てなかったんですか?」「うちの子の顔が傷だらけじゃないですか!」
「何も変わらないのなら訴えますよ!」と過激な行動に出る親もいると聞きます。
自分の子供が可愛くて守ってやれるのは自分たちだけ、と思う親の気持ちは当然だと思いますが、行きすぎた行動は子供の園生活にも悪影響を及ぼします。
以前自由参観に行って私が感じたこと。
「先生方って本当に大変だな。この混沌(カオス)を1人で見ていなくちゃなんないんだもの」
あれだけの人数を統括して、ちゃんとやることをやらせ、はみ出した行動を取った子にはその都度指導し…。
プロじゃないと務まりませんね、あれは。
私が言うのもおかしな話しですが、自分の子供がいじめられていると知って冷静でいられなくなっている親御さん。
一度、間近で先生方の働きを目にしてみると良いかと思います。
自分の子供だけをちゃんと見ていて、というのがどれだけ無理なお願いかよく分かります。
とはいえ、言いたいことはしっかりと伝えなければいけません。
ここは先生への自覚を促すためにも必要なこと。
ただ、冷静さを欠いて一方的に攻撃するのだけは避けてください。
感情的になってしまうのが一番良くないです。
子供たちの一日一日が楽しく幸せに満ちあふれたものになるように、これからも子育て頑張っていきましょう(o^^o)
おしまい。
そして、なぜか今はBちゃんが次女にべったりになり、Aちゃんが孤立しているような状態です。けれど、次女はAちゃんが「混ぜて」と言ったら、必ず「いいよ」と言っているとのこと。小さくても女の子の関係って複雑で大変だな…と改めて思いました(^^;)
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